独立・起業・事業承継・会社の経営を支援

悩みと解決策を公開!

税務調査(法人税)

税務調査のタイミング

<質問>

税務調査は、突然に実施されるのでしょうか?
また、いつぐらいに実施されるのでしょうか?
 
<回答>
 
映画やドラマで行われるような「税務署の人が、突然、会社に来ちゃいました」というパターンは、
相当、悪質な場合で、例外的です。
 

通常は、

事前に、 

顧問契約をしている会計事務所に税務署から連絡があります。

 

そして、 

税務署と会社で日程調整をして、 

税務調査が実施されます。

 

なお、 

税務調査が実施される時期は、 

秋(9月から11月まで)と、 

春(3月から5月まで)が一般的です。

 

税務調査の実施日が確定したら、会社は、税務調査が実施されるまでに、

顧問契約している会計事務所と相談して、元帳や領収書などが、

きちんと管理されているかなどについて、準備をしないといけません。

ページのトップへ

税務調査の手順

<質問>

税務調査は、どのような手順で実施されるのでしょうか?
 
<回答>
10時に開始して、16時過ぎに終了するのが、一般的です。
 
日数は、企業規模や事業内容によりますが、
2日ということが多いです。
 
第1日目の最初に、会社の事業の説明が、社長さんや経理担当取締役から行われた後に、
以下の順序で、税務調査は実施されるのが一般的です。
 
(1)売上関係
(2)売上原価関係
(3)人件費
(4)契約書関係
(5)消耗品費・旅費交通費・接待交際費・寄付金などその他の経費
 

ページのトップへ

赤字の会社の税務調査

<質問>

税務調査は、赤字の会社には、実施されませんか?
 
<回答>
確かに、税務調査は、赤字の会社よりも、
黒字の会社に対して実施される確率が高いです。
 
しかし、
赤字の会社に対しても、税務調査が実施されることがあります。
 
赤字の会社に対して、税務調査をする目的は以下となります。
 
(1)赤字の圧縮をする
 
会社に計上している税金上の赤字があると、会社は、
法人税を支払わなくて良い仕組みになっています。
そこで、この税金上の赤字を減らすことを目的として、
税務調査をすることがあります。
 
(2)法人税以外の税金で、税金を徴収する
 
会社が払っている税金は、法人税だけではありません。
売上や経費の金額が、それなりにあれば、経理処理の間違いがあれば、
消費税を徴収できるかもしれません。
 
従業員がいる会社であれば、給料から徴収している源泉所得税を徴収できるかもしれません。
 
契約書を締結している会社であれば、契約書に貼る収入印紙の漏れや間違いがあれば、
印紙税を徴収することができるかもしれません。
 
 
このように、
赤字の会社に対して、税務調査は絶対にないとは言えません。

ページのトップへ

追加の税金について

<質問>

税務調査があると、
必ず追加の税金を支払うことになりますか?
 
<回答>
 
以前は、
「お土産」と称して、追加の税金を支払うような会社の経理や税務の間違いを、
税務署職員に発見させてあげて、それで税務署調査を終了させるというような話がありました。
 
「火がないところに煙は立たぬ」と言われているので、
昔は、そんな慣習があったのでしょう。
 
現在は、そんな慣習はありません。
 
会社の経理上・税務上の処理が正しければ、追加の税金は支払わないし、
会社の経理上・税務上の処理が間違っていれば、追加の税金を支払います。
 
したがって、
税務調査を実施する日が確定したら、税務調査が実施されるまでに期間に、
保管するべき帳簿や領収書などがきちんと保管されているかを確認するとともに、
税務署と見解が分かれそうな事実があるのであれば、契約書などの書類が完備されているかを、
チェックしておくことが重要です。
 

ページのトップへ

節税対策

<質問>

他社で実施している節税対策は、当社でも実施可能か?
 
<回答>
 
社長さん同士の飲み会で、
「こんな方法があって、税務署もOKらしいぞ」なんて話を、
社長さんが経理担当者や会計事務所に、相談することがあります。
 
確かに、
他社での事例が、当社でも実施できる場合があります。
 
しかし、
「それは、ダメでしょ」なんて話もあります。
 
以下に、理由を書きますが、
結論としては、顧問契約をしている税理士や会計事務所に、
しっかりと相談してくださいということになります。
 
(1)税務調査を受けていない
申告書や決算書を税務署に提出しただけで、
税務署が「OK」したと思っている人がいますが、
それは間違いです。
 
税務調査を受けないと、税務署が「OK」したことにはなりません。
 
したがって、
「うちの会社は、ぜんぜん、税務調査、ないんだよねー」という会社の節税策は、
参考にする際には注意が必要ということになります。
 
(2)税務署が問題に気が付いていなかった
税務調査の際に、納税者の人が怒るのが、「これまでの税務調査では、
問題点として指摘されていないのに、なんで、今回は、ダメなのか?」という話です。
 
つまり、
昔から同じ方法で、経理や税務の処理をしていて、過去の税務調査でも、
指摘を受けなかったのに、今回の税務調査では、
突然、
「これは、ダメです!」と、税務署に指摘されたという話です。
 
税務調査の現場では、良くある話です。
 
(3)税務署と交渉してOKになった
税務調査では、追加の税金を支払うかについて、税務署と会社や税理士との間で、
交渉になる場合があります。
 
その際に、いろいろな理由で
「本当は、ダメだけど、今回は、問題ありとはしないことにしよう!」という結論になることがあります。
 
そんな事例を聞いて、他社が実施すると、原則通り、「ダメ」という結論になります。

 

ページのトップへ